分析1 動線は プランの全部?
先週行われた今年の課題の分析です.
今日から一週間程度連載的に書きます。
その後、私なりのモデルプランを載せさせていただきます。
あくまでも私個人の私的分析です。
建築士製図試験では、当然ながらですが
問題文の表示方法は2通りで、ひとつは
「○○と直接行き来する」とか「△△と隣接させる」など、
はっきり言ってくれちゃうもの。
これはわかりやすいです。
今年度もテラスと1階の居間(A)は直接行き来すると言っています。
これは、わかりやすい。
また、「出入り口は明確に分離する」や「1階部分で直接行き来する」
という住宅と事務所の関係も、はっきりと書いてくれているので迷いません。
私が今回分析したいのは、もう一つのほうの動線表現
設計条件②の文
「事務所部分、および住宅部分の各要求室などについては、夫婦が働きながら家事をしやすい配置、動線となるよう配慮する」
というやつです。
設計条件の②ですから、そこそこ重要度があるやつです。
この配慮するという表現はなんだか、こう「ぬるっとしている」かんじ
掴めるようで掴みにくい曖昧さを含んでいます。
し・か・も。
「事務所部分及び住宅部分」って・・それプランの全部じゃんか!です。
そのままに受け取れば、家事動線が、
建物内部の全ての計画に影響を与えるという事になります。
これは、「隣接」のようにはっきりしなくても、プランを選択する段階にあって、
「それよりこっち」という分岐点を作るほか、プランの中に少しは反映したいところ。
具体的に、いくつかプランにおり込みましたが、一番大きなものは。
「ここで、事務所の上足、あらためて確定」なのです。
事務所単独には家事動線は無いです。
ということは、事務所と住宅連絡方法がポイント
住宅と事務所の間の行き来が煩わしくては動線が速やかではありません。
靴を履き替えないと移動できないのは動線が分断されますので。
上足の事務所から上足の住宅へ。
しかも事務所のまあまあ良いところから、住宅の便利そうな所へ
接続できると良いですね。
ところで、このテーマでは余談ですが。
居間(A)から直接行く「テラス」
住宅の床レベルまで上げていくと出やすいと考えるのは危険な場合も。
今回、敷地内の通路の高低差にはスロープが必要です。
南道路なので、うっかりテラスへの外部からの動線通路を作ると・・・・・。
とは言っても、そんなところで、減点を大きくとるようなケチな試験ではありません。
でも、危険を避けるには、私は上げないほうを選択しました。