2級建築士受験講座講師のブログ

二級建築士試験受験講座で製図対策の講師をやっています。

2級建築士製図講座で記憶に残る生徒さん(3)

記憶に残る生徒さん(3)

 

講師を続けて25年。

ものすごくたくさんの生徒さんと接していました。

その中でも、印象深い生徒さんのことを少し書かせていただくシリーズ。

受験をされる皆様のヒントになることもあると思いご紹介です。

 

(3)すごいノートを作る生徒さん

二級建築士の製図試験はとても過酷です。

何が過酷というと。

この試験はほとんどの場合は、受験のためにトレーニングが必要なのですが。

 

受験の皆さんは、ほぼ全員が過酷なお仕事を、たくさんしているという事です。

 

基本的に実務経験が必要な試験ですから。

ほぼ全員が仕事をしながら受験となります。

例外的に建築学科の大学院生のかたは学生で受験資格を持っている場合はあります。

 

製図の教室でも、法規や構造のことなど、座学が必要ですが皆さんつらそう。

目いっぱい、お仕事をして。

そこから宿題の図面を書きますから寝不足お察しします。

眠そうなのを耐えているかたも少なくありません。

 

それでも、課題文の読み取りポイントなど、

情報をお話させていただきますので、

聞いていただければ必ず受験のお役に立つと思います。

 

そういう中でも、専用のノートなどを作っていただいて、

しっかりまとめてくれる生徒さんがいらっしゃるのには

ちょっと感動してしまいます。

 

私の講師をしている講座では毎回ごとに15分程度、個別の呼び出し指導があります。

エスキースのチェックや、製図中の周回チェックなどもありますが、

それとは別に個人面談みたいな感じで宿題の対面指導があるような感じです。

 

そういう時に、ノートをまとめて来られて、

対話の中でも活用されている様子にも感心します。

 

でも、ちょっと気を付けてと、言いたい場合もあります。

ノートに質問項目をピックアップして下さる熱心さは良いことですが。

過ぎたるは及ばざる・・なのです。

理論を注視しすぎると書けなくなっちゃう場合があるのです。

 

その生徒さんも、上手にノートをとる方というだけなら

それほど強く印象深いとまでは言いません。

 

記憶に残るその生徒さんも、ノートが素晴らしくて。

資料やテキストもコピーして切り張りしてあります。

「それ、私にも見せてもらえませんか?」と言いたくなるくらい。

そこら辺のテキストよりも詳しそうです。

 

ところが、ある時ノートぎっしりと質問項目を持って来られて。

 

「わからないことが、気になって図面が書けません」ですと?

 

それは、大変ですよ。

少し、ノートを褒めすぎちゃったでしょうか。

そうだとしたら、私の失敗です。

 

この試験、実は「わからなくても書く」

「とにかく書いちゃったほうが勝ち」というタイプの試験なのです。

 

そういう時は、まずは、わからなくても図面を書きましょう。