記憶に残る生徒さん(2)
講師を続けて25年。
ものすごくたくさんの生徒さんと接していました。
その中でも、印象深い生徒さんのことを少し書かせていただくシリーズ。
受験をされる皆様のヒントになることもあると思いご紹介です。
(2)図面がアメリカの漫画みたいな生徒さん。
「ヘタウマ」という言葉があります。
一般的な上手というのとは少し違う絵を書く人。
上手では無いのだけれど、悪くない感じ。
そういう図面を描く生徒さんに出会ったことがあります。
建築の設計に携わって「建築設計図」というものを見てきた私にとって
少しばかりの違和感があるものでした。
例えていうと、アメリカの漫画みたいな図面を書くかたでした。
でも、「図面がわかりにくいか」というと全然そうではなくって。
むしろ、漫画チックですが、ものすごくわかりやすいのです。
お気づきのかたもいらっしゃると思いますが、不動産の間取り図に近いのです。
お尋ねしてみるとやはり不動産の分野のかたでした。
そういう図面を書くとなると、よりしっかり書くので時間が人より少しかかります。
そこは、受験に不利なのではないかと思うのですけれど。
書き方を変えていただくかは迷ったのですが、
ご相談の結果、そのままのスタイルを貫くことに。
ご本人が、人よりも多く何枚も書いて練習をして、
時間のことは乗り越えてくれました。
図面がイラストタッチでも合格への障害には「ならない」事。
あらためて、そのかたが証明してくださった形でした。
図面の表現は、理屈よりも、わかりやすくて見やすいことが大事なのを実感しました。
感謝です。