製図のルールのことで、受験生さんの職業スキルのことを少し触れました。
スキルというと今時の転生ものみたいですが。
これまで、たくさんの生徒さんと出会ってきて興味深く思うことがあるのです。
2級建築士は、受験に資格が必要な試験です。
受験に必要な資格は、建築や土木を専門とした条件に合った学校を卒業(終了)していることや、一定の条件の実務を経験していることなのですが・・。
興味深いのは、この「実務経験」のこと。
この「実務」というのが、本当に様々なのです。
そして、その実務を想像するのが私のナイショの楽しみなのです。
例えば、やたらとキッチンのおさまりが上手だったりすると「もしやキッチン関係?」
小さな部分のおさまりにこだわりがあるのは「部分詳細なんか作っている人?」
外構のプランがやたらに的確な「外構関連のかた?」
2級建築士は家具配置もあるのですが、家具のおさまりが、いつも見事なかた・・・。
他にもいろいろな特徴が見える受験生さんが多いのです。
そして、それを受験のための指導という観点から見させていただくと。なのですが。
職種によっては、すごくできる要素がある反面、弱点要素があるかたも多いです。
私たち講師は、良いところは伸ばしていただきながら、
ぜひ、苦手なものも発見してあげたいと思って図面を見ています。
実務で特化型のかたの場合、苦手を、解決してあげると、グッと伸びるかたが多いです。
日常の仕事には支障が無いので、本人が苦手を気づいていない場合もあります。
最初は、上手いものを作ろうとするより、どんどん書いて弱点も見せて欲しいですね。
たとえば、不動産関連からの流れで建築士の受験を目指すかたがた。
設計業務は弱含みと印象を持ちそうですが。
実は、とても感心する見事なプランニングをする生徒さんを多くお見受けします。
プランの問題意識や解決能力も高い生徒さんが多いです。
大量の間取りを図面とともに出来上がった建物で、体感で知っているのだと思います。
その代わり、平面図以外の製図が得意ではないかたが多いです。
そこの苦手意識が解決できると、大化けしてくれます。