思い当たらない落とし穴の話(6)(3つ目のケース)
もう、ひとつだけ。
今度は、少しだけ年配のデザイナー系のかたのこと。
実力はあって、独学合格をめざしたものの・・。
この場合、
ご本人の「知識が豊富すぎる」というのと、
「妥協ができない」という、明確なポイントがあります。
プランを見せていただくときに、
ご自身のプラン意図の解説に力が入ります。
資格が無くても十分、ご活躍されてきたものの、
近年の法改正で資格が無いとできないことが徹底されて。
やっぱり、資格の取っとこうかな。とのこと。
製図試験では40分程度でプランを作らなければいけないこと。
他の設計図書が処理しやすいプランを作ること。
そこを受け入れて、我慢が必要なこともあります。
「大事にしてきた事」を受験の時だけは
少しだけ受験用に少しシフトしないと。
本来的には、私は建築士としてプランする以上
試験用も実務も差があるべきではないと思いたいです。
そうあるべきだと、考えます。
でも、そうとばかりも言えない現実があります。
試験には時間の制限がありますから。
「いいプランを作るためにもう少し時間をください」
と、お施主様に伝えることが出来ないのが試験です。
生徒さんには、大工さんもいらっしゃいますが、
伏せ図の小さいところが気になって、仕方がない。
気になって書けない。
というかたもいらっしゃいます。
試験では、時には妥協しても、回答をまとめることも必要です。
ケース2のかたとは、状況が反対ですね。
試験だと割り切っていただく部分と、
試験であっても忘れてはいけない部分。
その両方をバランスよく準備して挑みたいです。